カウンセリング:児童虐待
今日の講義は、横浜市北部児童相談所所長の松橋先生でした。
このクラスは毎回、違った先生がそれぞれのテーマでお話ししてくれます。
・不登校などの小児精神科
・子供の心の理解とケア
・ターミナルケア(死を迎える人の4つの苦しみ)
・生活習慣の乱れや非行という問題を抱えた青少年のケア
そして、今日は「児童虐待」
ちょうど、そんなニュースが今朝、飛び込んできたばかり・・・
今日は長いぞ~!
■ まずは、数字の紹介
児童虐待の2004年度の全国発生数:33,408件
(児童相談所が把握している件数)
# これは、全国の自殺者数と同じくらい
10年前は、不登校が7、8割を占めていた。現在は、虐待が7、8割。
児童虐待(abuse)の本質は、親による子どもの「ab-use」(不適切な使用)、つまり、子どもの乱用。
例えば、子どもをアルコールや薬物と同様に、安定剤代わりに「乱用」すること。
または、親が我が子を支配し、支配することで我が子に依存する、共依存の関係。
虐待だけでなく、DV(ドメスティック・バイオレンス)も同じ範疇。
改正された「児童虐待防止法」では、DVで子どもに手を出していなくても、目撃させたことで、虐待と見なすことができるようになった。
これまでは、母親だけが暴力の対象であった場合、シェルターにかくまわれた母子に面会しようとした父親が、子どもには暴力をふるっていないから、という理由で、子どもの引き取りを主張するケースがあった。
これまで児童相談所(以下、児相)が、虐待の事実を知らされていながら介入せず、子どもが虐待死するケースがあって報道され、社会問題となってきました。
今日の松橋先生も、何度か謝罪する立場に立たされたといいます。
■■ では、児相は何をしているか・・
#すごいんです!
虐待が疑われると通報を受けた場合(近隣・知人・学校が多い)、まず児相の虐待対応チームが該当家庭を訪問します。
ただ、通報を受けただけだと、家庭に立ち入ることはできません。
持ち帰った情報を元に、地域のネットワーク会議を参集します。
メンバーは、福祉事務所(保健士さん)、病院、児童福祉施設、学校、幼稚園・・地域の民生委員、児童委員。それぞれの職域に応じて、役割分担を決めていきます。
例えば、保健士さんやケースワーカーさんが、月1回訪問したり・・・
保育園・幼稚園の先生が、子どもの様子、発育の様子をチェックしたり・・
民生委員さんが、散歩がてら家の見回りをすることにしたり・・・
そうして、何ヶ月かモニタリングをしていくのです。
なにかあれば、警察立会のもと、立ち入り調査をすることも認められています。
(児童福祉法29条)
しかし、虐待の疑いだけでは、子どもを親から離して保護することはできません。
もちろん、外傷などを確認できたら、児相所長の権限で一時保護することができます。
(児童福祉法33条)
一時保護から施設入所ということになれば、親の許可が必要ですが、こういう場合は許可が出ない場合も多いので、家庭裁判所により入所の承認をとります。
2年限りで、これ以上の場合は更新手続きがされます。
(児童福祉法28条)
とても地道な努力と周りの見守り。
一旦虐待があって親から離された子どもが、最終的に親と一緒に住むため(再統合プログラム、といいます)に、親と外泊するなどのトレーニングをしている最中に子どもが虐待死してしまった・・という悲しい事件もあります。
■■■ 聞いていて胸の痛む事例を聞いた後、ロールプレイを行いました。
・2人一組、1人は親役、1人が子ども役
子どもを傷つける言葉を集めておいて、親役が一方的に子どもに投げつけます。(1分くらい)
「あっち行ってて!」「出て行きなさい」「死んでしまえ」「生まなきゃ良かった」「あなたなんかいなければいいのに」「あなたがいなければ、好きなことができるのに」「あなたといると疲れちゃう」「何やってもダメねー」「のろいわねー」「お兄ちゃんはできるのに・・・」
そして、「無視」「子どものことで両親がケンカをする」
身体的虐待より、心理的虐待の方が子どもにはこたえるそうです。
親役は、だんだん周りが見えなくなり、エスカレートしてくる・・または、「誰か、止めて!」と感じてくる。
子ども役は、上からガンガン言われ続けて、下を向き、またはそっぽを向く。
親役はその様子をみて、「なんで、ちゃんと聞かないのか?」と腹が立つ。
最後にゴツン!!!・・て、実際にはいくのかな・・・><
親役になった人も、子ども役になった人も、泣いてました。。。。
私は、こういうとき、抱え込んじゃうタイプ・・・
■■■■ まとめ ■■■■
虐待は受けたことも問題だけれど、それより、虐待を受けた傷ついた心のままになってしまうことの方が問題。
信頼できる誰彼に話し(手放して)、心にしまい込まないこと。
このクラスは毎回、違った先生がそれぞれのテーマでお話ししてくれます。
・不登校などの小児精神科
・子供の心の理解とケア
・ターミナルケア(死を迎える人の4つの苦しみ)
・生活習慣の乱れや非行という問題を抱えた青少年のケア
そして、今日は「児童虐待」
ちょうど、そんなニュースが今朝、飛び込んできたばかり・・・
今日は長いぞ~!
■ まずは、数字の紹介
児童虐待の2004年度の全国発生数:33,408件
(児童相談所が把握している件数)
# これは、全国の自殺者数と同じくらい
10年前は、不登校が7、8割を占めていた。現在は、虐待が7、8割。
児童虐待(abuse)の本質は、親による子どもの「ab-use」(不適切な使用)、つまり、子どもの乱用。
例えば、子どもをアルコールや薬物と同様に、安定剤代わりに「乱用」すること。
または、親が我が子を支配し、支配することで我が子に依存する、共依存の関係。
虐待だけでなく、DV(ドメスティック・バイオレンス)も同じ範疇。
改正された「児童虐待防止法」では、DVで子どもに手を出していなくても、目撃させたことで、虐待と見なすことができるようになった。
これまでは、母親だけが暴力の対象であった場合、シェルターにかくまわれた母子に面会しようとした父親が、子どもには暴力をふるっていないから、という理由で、子どもの引き取りを主張するケースがあった。
これまで児童相談所(以下、児相)が、虐待の事実を知らされていながら介入せず、子どもが虐待死するケースがあって報道され、社会問題となってきました。
今日の松橋先生も、何度か謝罪する立場に立たされたといいます。
■■ では、児相は何をしているか・・
#すごいんです!
虐待が疑われると通報を受けた場合(近隣・知人・学校が多い)、まず児相の虐待対応チームが該当家庭を訪問します。
ただ、通報を受けただけだと、家庭に立ち入ることはできません。
持ち帰った情報を元に、地域のネットワーク会議を参集します。
メンバーは、福祉事務所(保健士さん)、病院、児童福祉施設、学校、幼稚園・・地域の民生委員、児童委員。それぞれの職域に応じて、役割分担を決めていきます。
例えば、保健士さんやケースワーカーさんが、月1回訪問したり・・・
保育園・幼稚園の先生が、子どもの様子、発育の様子をチェックしたり・・
民生委員さんが、散歩がてら家の見回りをすることにしたり・・・
そうして、何ヶ月かモニタリングをしていくのです。
なにかあれば、警察立会のもと、立ち入り調査をすることも認められています。
(児童福祉法29条)
しかし、虐待の疑いだけでは、子どもを親から離して保護することはできません。
もちろん、外傷などを確認できたら、児相所長の権限で一時保護することができます。
(児童福祉法33条)
一時保護から施設入所ということになれば、親の許可が必要ですが、こういう場合は許可が出ない場合も多いので、家庭裁判所により入所の承認をとります。
2年限りで、これ以上の場合は更新手続きがされます。
(児童福祉法28条)
とても地道な努力と周りの見守り。
一旦虐待があって親から離された子どもが、最終的に親と一緒に住むため(再統合プログラム、といいます)に、親と外泊するなどのトレーニングをしている最中に子どもが虐待死してしまった・・という悲しい事件もあります。
■■■ 聞いていて胸の痛む事例を聞いた後、ロールプレイを行いました。
・2人一組、1人は親役、1人が子ども役
子どもを傷つける言葉を集めておいて、親役が一方的に子どもに投げつけます。(1分くらい)
「あっち行ってて!」「出て行きなさい」「死んでしまえ」「生まなきゃ良かった」「あなたなんかいなければいいのに」「あなたがいなければ、好きなことができるのに」「あなたといると疲れちゃう」「何やってもダメねー」「のろいわねー」「お兄ちゃんはできるのに・・・」
そして、「無視」「子どものことで両親がケンカをする」
身体的虐待より、心理的虐待の方が子どもにはこたえるそうです。
親役は、だんだん周りが見えなくなり、エスカレートしてくる・・または、「誰か、止めて!」と感じてくる。
子ども役は、上からガンガン言われ続けて、下を向き、またはそっぽを向く。
親役はその様子をみて、「なんで、ちゃんと聞かないのか?」と腹が立つ。
最後にゴツン!!!・・て、実際にはいくのかな・・・><
親役になった人も、子ども役になった人も、泣いてました。。。。
私は、こういうとき、抱え込んじゃうタイプ・・・
■■■■ まとめ ■■■■
虐待は受けたことも問題だけれど、それより、虐待を受けた傷ついた心のままになってしまうことの方が問題。
信頼できる誰彼に話し(手放して)、心にしまい込まないこと。
by yyumicoach
| 2006-06-05 23:30
| 生涯学習
つよみコーチング・子育て・思春期・メンタルヘルス・精神保健が専門。共育コーチング研究会所属コーチ。NP(Nobody's Perfect Program)認定ファシリテーター。別名:「永遠の女子大生コーチ」
by yyumicoach
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